以前に古民家のリノベーションをしていると書きましたが、やはり古き良き部分は残したいものです。
今日は縁側のナゾ(?)について。
もともと、縁側は何故縁側と言うのかというと、「縁」を結ぶためだそうです。
確かに家の外なんだか中なんだか曖昧な空間に思えますが、昔の家にはこの曖昧な空間が多い事に気がつきます。
「土間」もそう
「縁側」もそう
そこで多くの交流があり繋がりがあったことは昔のアニメやNHKの朝ドラをみていると納得ですよね、大体ご近所さんとのやり取りは土間か縁側。
のび太くんの家にも、ちびまるこちゃんの家にも、サザエさんの家にも全て「縁側」ありますよね。そんなこと気にしてアニメ見ているなんてもう頭おかしいデスネ。
ちなみに外にある縁側は濡れるので「濡れ縁」と呼ばれています。
江戸時代後期から濡れ縁が次第に内部に取り込まれていって「縁側」と呼ばれるようになったそうです。
縁側の中でも幅が4尺(約120cm)以上ある縁側のことを広縁と呼んでいます。
さらに突っ込むと縁側には2種類あり
敷居に対して直角に、つまり短手方向に貼る「切目縁(きりめえん)」
敷居に対して平行に、つまり長手方向に貼る「槫縁(くれえん)」別名縁甲板というのです。
お?聞き慣れた言葉が出てきたのでは?
工事監督「縁甲板の方向早く決めてくれよ~どっちに貼るんだよ!!!」
設計者「縁甲板の方向ですか?江戸時代から決まってますが何か?」と答えてみて下さい、日頃の恨みを込めて〜♪
長く平行な縁甲板を加工することができるようになるのは、製材技術が発展してきてからなんです。むかーしからあるおばあちゃんの家の縁側はきっと「切目縁」最近の家は「榑縁」「縁甲板」になっているはずです。
寺院に行った際に気にして見てみてください、切目縁が多い事に気がつくはずですヨ。
今の世の中、境界線みたいなものにすごくきっちりし過ぎているから
嘆かわしい近隣トラブルが多いのかもしれませんね。非常に残念な事です。
縁が芽生えるのは、結構あいまいな場所やあいまいな気持かも知れませんね。
ちょっとテキトーな位で丁度いいのでは?なんて都合の良い解釈~♪
切目縁
榑縁